KCMの使用方法
Keeper Connection Managerユーザーガイド - 接続の開始
概要
[Launch] (開始) をクリックするか、一覧から項目をクリックすることで接続を開始します。
接続の開始
接続を開始すると、ウェブブラウザからすぐにリモートディスプレイに接続されます。マウスとキーボードがリモートマシンに直接接続されているかのように、このディスプレイを操作できます。
リモートディスプレイはブラウザウィンドウ全体に表示され、表示を妨げるボタンもメニューもありません。シームレスな操作感が得られるように、リモートデスクトップに固有のオプションは、Keeper Connection Managerメニュー内に隠されており、必要に応じて開くことができます。
サイドバーメニュー
Keeper Connection Managerのサイドバーメニューには、リモートセッション中に使用できる多くの機能が用意されています。
メニューの表示/非表示を切り替えるには、以下のキー操作を使用します。
WindowsまたはLinuxの場合: Ctrl+Alt+Shift
を使用します
Macの場合: Ctrl+Option+Shift
を使用します
キーボードのないモバイルデバイスやタッチスクリーンデバイスをご使用の場合は、画面の左端から右にスワイプしてメニューを表示することもできます。
Keeper Connection Managerメニューには、以下のような多くの機能があります。
リモートデバイスのクリップボードの読み取り
接続の切り替えと複数の接続の結合
ホーム画面への復帰
現在の接続からの切断
現在の接続の共有(外部共有が設定されている場合)
キーボード入力方式の変更
リモートディスプレイの拡大縮小
別のマウスエミュレーション方式の選択
クリップボード管理
Keeper Connection Managerメニューの上部には、基本的な説明と「Clipboard」と表示されたテキスト領域があります。
Keeper Connection Manager内でコピー/切り取りされたテキストがここに表示されます。以下のテキストを変更すると、リモートのクリップボードに影響します。
テキスト領域は、リモートクリップボードとローカルクリップボード間のインターフェースとして機能します。ローカルクリップボードのテキストをテキスト領域に貼り付けて、そのテキストをリモートデスクトップのクリップボードに送信できます。同様に、リモートデスクトップ内でテキストをコピーまたは切り取ると、そのテキストがテキスト領域内に表示され、必要に応じてローカルのクリップボードに手動でコピーできます。
接続の切り替えとタイリング
複数の接続を利用できる場合は、Keeper Connection Managerメニューの上部にある現在の接続名をクリックすると、使用可能な他の接続の一覧が表示されたドロップダウンメニューが開きます。このドロップダウンメニューで別の接続の名前をクリックすると、その接続に即座に切り替わります。
以前の接続は、画面の右下隅に表示されたパネル内でサムネイルとして実行状態を維持します。このパネルはリアルタイムに更新され、Keeper Connection Managerアプリケーションの別の部分に移動しても、アクティブな接続が複数ある限り表示されたままになります。
パネル内の任意の接続をクリックするとその接続に戻り、接続サムネイルの右上隅にある「X」アイコンをクリックすると、その接続が即座に閉じます。
接続のタイリング
接続メニューの接続名の横にあるチェックボックスをクリックすると、同じビュー内で複数の接続を同時に開くこともできます。この方法で開いた接続はすべて、自動的に同じサイズのタイルで配置され、空き領域を埋めます。
複数の接続がタイルとして表示されている場合、キーボード操作とKeeper Connection Managerメニュー選択の対象は、青いタイトルと枠線で囲われた、現在フォーカスされている接続のみです。別の接続内をクリックまたはタップするとフォーカスが移動し、その接続のキーボード操作が可能になります。
複数接続での入力
Ctrlキーを押したまま個々の接続を選択するか、Shiftキーを押したまま隣り合う接続を選択すると、複数の接続に同時にフォーカスできます。複数の接続がフォーカスされている間、キー操作は、フォーカスされた各接続に対して有効となります。
複数のコンピュータで同じコマンドを実行する場合に特に便利です。さらに、Keeper Connection Managerは、ユーザーのローカルキーボードレイアウトとリモートサーバーのキーボードレイアウトを自動的に変換するため、フォーカスされた接続のキーボードレイアウトが一致しない場合でも、期待どおりに動作します。
切断と移動
現在の接続の使用を完了した場合、または一時的に他の場所に移動したい場合は、Keeper Connection Managerメニューのユーザーメニューにそのためのオプションがあります。
Keeper Connection Managerメニューのユーザーメニューには、現在の接続のみを閉じることができる「Disconnect」 (切断) オプションがあります。また、「Logout」 (ログアウト) をクリックすると、現在の接続を含むすべてのアクティブな接続が切断されます。
ホーム画面や設定画面に戻っても切断されることはなく、設定を変更したり別の接続を開始したりしている間、接続はバックグラウンドで実行され続け、ホーム画面内をクリックすることでアクティブな接続を再開できます。
ファイル転送
基盤プロトコルでサポートされ、接続で有効になっている場合は、ローカルコンピュータとリモートデスクトップの間でファイルを双方向に転送できます。現在、Keeper Connection Managerは、基盤プロトコルの標準ファイル転送機能、またはSFTPを使用した、VNC、RDP、SSHのファイル転送をサポートしています。
ファイルをリモートコンピュータに転送するには、ファイルをブラウザウィンドウにドラッグアンドドロップするか、またはKeeper Connection Managerメニューにあるファイルブラウザを使用します。
ファイルの転送中は、右下のダイアログに状態が表示されます。
ファイルブラウザの使用
接続でファイル転送が有効になっている場合は、Keeper Connection Managerメニューにファイルシステムデバイスが一覧で表示されます。ファイルシステムの1つをクリックするとファイルブラウザが開き、そのファイルシステム内のファイルとディレクトリが一覧表示されます。
任意のディレクトリをダブルクリックすると、ファイルブラウザの現在の場所がそのディレクトリに変更され、表示されるファイルの一覧とファイルブラウザ上部の「パンくずリスト」が更新されます。ブレッドクラムに表示されているディレクトリ名のいずれかをクリックすると、そのディレクトリに戻り、左端のドライブアイコンをクリックすると、ルートレベルに一気に戻ります。
ダウンロードは表示されているファイルをダブルクリックすることで開始され、アップロードは[Upload Files] (ファイルのアップロード) ボタンをクリックすることで開始されます。[Upload Files] (ファイルのアップロード) をクリックするとファイル参照ダイアログが開きます。そこでローカルコンピュータから1つまたは複数のファイルを選択し、最終的に選択したファイルをファイルブラウザ内に現在表示されているディレクトリにアップロードします。
すべてのファイルのアップロードの状態は、アップロード開始後に表示される通知ダイアログで確認でき、完了したら[Clear] (消去) ボタンをクリックして消去できます。ダウンロードはブラウザ独自のダウンロード通知システムで追跡管理されます。
ファイルシステムの参照とファイルの転送が完了したら、[Back] (戻る) をクリックしてKeeper Connection Managerメニューに戻ります。
RDP仮想ドライブ
RDPは、「ドライブリダイレクト」または「RDPDR」と呼ばれる独自の標準ファイル転送機能を提供します。Keeper Connection Managerは、仮想ドライブをエミュレートすることでこのメカニズムをサポートします。通常、この仮想ドライブはRDPセッション内でネットワークドライブとして表示されます。アップロードされたファイルおよびダウンロードされたファイルは、切断後もこのドライブ内に保持されます。
このドライブからファイルをダウンロードするには、Keeper Connection Managerメニューのファイルブラウザを使用するか、または仮想ドライブ内の特別な「ダウンロード」フォルダを使用します。このフォルダに配置されたファイルはすべて、自動的にクライアントへのアップロードが開始されるため、ブラウザを使用してダウンロードします。
guacctl / guacget
Keeper Connection ManagerのSSHサポートは、従来のドラッグアンドドロップとファイルブラウザを使用するだけでなく、guacctlユーティリティでも使用できます。guacctlユーティリティは、Guacamoleに付属する (さらにKeeper Connection Managerでサポートされている) 簡単なシェルスクリプトであり、SSHセッション内でコマンドラインから直接ファイル転送を使用および設定できます。
利便性を考慮して、guacgetと呼ばれるguacctlへのシンボリックリンクまたはエイリアスを作成することもできます。guacgetとして実行すると、ユーティリティは--download
オプションが指定されているかのように動作し、コマンドラインで指定した各ファイルのダウンロードを開始します。
オンスクリーンキーボード
Ctrl+Alt+DelまたはAlt+Tabなどの特定のキーの組み合わせは、オペレーティングシステムやウェブブラウザによって予約されているため、Keeper Connection Managerのようなウェブアプリケーション内では押すことができません。これらの予約済みの組み合わせのいずれかを押すと、その作用が現われるのはリモートではなくローカルで、リモートデスクトップは一部のキーしか受け取りません。
Keeper Connection Managerには独自の内蔵オンスクリーンキーボードが用意されており、ローカルシステムに作用せずにキーをリモートデスクトップに送信できます。矢印キーやCtrlなど、リモートデスクトップが利用している特定のキーがご利用のデバイスにない場合でも、代わりにオンスクリーンキーボードを使用できます。メニューから「On-screen keyboard」 (オンスクリーンキーボード) オプションを選択すると、オンスクリーンキーボードが表示されます。
オンスクリーンキーボードのボタンをクリック (またはタップ) すると、実際のキーボードで同じボタンを押した場合と同じ効果がありますが、オペレーティングシステムとブラウザがこれらのキー押下を傍受せず、リモートデスクトップにのみ送信される点が異なります。
ディスプレイの拡大縮小
Keeper Connection Managerのデフォルトでは、リモートディスプレイがブラウザウィンドウに正確に収まるように縮小または拡大されますが、これが必ずしも最適ではありません。リモートディスプレイがローカルディスプレイよりもはるかに大きい場合は、画面の表示も操作もできない場合があります。これは、平均的な手に収まるほど画面を小さくする必要がある携帯電話に特に当てはまります。
タッチデバイスでは、おなじみのピンチジェスチャーを使用してディスプレイを拡大縮小できます。2本の指を画面に置き、2本の指を近づけるとズームアウトし、離すとズームインします。
デバイスにタッチスクリーンがない場合は、メニューからズームレベルを制御することもできます。ズームイン/アウトのコントロールはメニューの下部にあります。現在のズームレベルは、「-」と「+」の2つのボタンの間に表示され、ズームレベルは10%単位で調整できます。
モバイルデバイスまたはタッチデバイス
Keeper Connection Managerは、モバイルデバイスを含むすべてのHTML5ブラウザで同等に動作するように設計されています。タッチスクリーンまたは従来のマウス (または、その両方) からの入力を自動的に処理し、物理キーボードがないデバイスに代わりの入力方式を提供します。
マウスエミュレーション
デバイスにタッチスクリーンはあるが、マウスがない場合、Keeper Connection Managerはマウス入力を想定したリモートデスクトップを操作するためにマウスをエミュレートします。Keeper Connection Managerはデフォルトで、「絶対座標」マウスエミュレーションを使用します。これは、マウスポインタが画面上の各タップの位置に配置されることを意味します。
絶対座標モードでも相対座標モードでも、画面をタップしてから指をすばやく下に戻すことで、クリックアンドドラッグが可能になります。このジェスチャーではマウスボタンを押し下げるだけで、指を上に持ち上げるまでボタンを再び離すことはありません。
絶対座標モード (タッチスクリーン)
タッチデバイスを使用してマウス入力用に設計されたアプリケーションを操作する場合、思い通りの動きになる場合が多いため、絶対座標マウスエミュレーションがデフォルトになっています。
画面をタップするたびに、その位置での左クリックに変換されます。右クリックは、画面を指で長押しすることで実行されます。リモートディスプレイの一部が画面外にある場合は、画面を指で上下左右にドラッグして画面外の部分をスクロールして表示できます。
マウスの絶対座標エミュレーションは、通常はうまく機能しますが、指は非常に不正確なポインティングデバイスです。これに対処するために、Keeper Connection Managerでは、「相対座標」マウスエミュレーションも利用できます。相対座標マウスエミュレーションは、本来のポインタデバイスがない場合に、正確なポインタ制御のニーズに対応する手段になります。
相対座標モード (タッチパッド)
Keeper Connection Managerの相対座標マウスエミュレーションは、最近のほとんどのノートパソコンに搭載されているタッチパッドと同様に動作します。指でディスプレイを上下左右にドラッグしてマウスポインタを動かし、ディスプレイをタップして左クリックします。指の動きに合わせてポインタが移動します。右クリックは2本指のタップ、中クリックは3本指のタップで行います。マウスのスクロールホイールは2本指を上下にドラッグして操作できます。
相対座標マウスエミュレーションでは、さまざまなマウスボタンや操作に対して非常に多くのジェスチャーが予約されているため、相対座標マウスエミュレーションが有効になっている間は、パンやピンチしてズームなどの一般的なタッチジェスチャーは機能しません。代わりに、マウスポインタを表示したまま画面が自動的にパンされ、メニューのボタンでズームできます。
物理キーボードを使用しない入力
多くのモバイルデバイスには物理キーボードが全くなく、代わりに独自のオンスクリーンキーボードが用意されています。これらはそれ自体が本来のキーボードではなく、キー押下を生成しないため、これらのプラットフォームでの入力には、Keeper Connection Managerのテキスト入力モードが必要です。
「テキスト入力」では、テキストの入力に基づいてキー操作を入力できます。「Text input」 (テキスト入力) を選択すると、Keeper Connection Managerは実際のキー押下に依存するのではなく、入力されたテキストを追跡することによってキー操作を推測するように設定されます。Keeper Connection Managerは代わりに、削除など同じパターンの入力を生成するために必要なキー押下の組み合わせを設定します。
中国語、日本語、韓国語などに必要なIME (input method editor) (入力方式エディタ) を使用して入力したい場合も、テキスト入力モードが必要です。このようなIMEはテキストの挿入を通じて機能し、従来のキー押下は送信しません。このように、Keeper Connection Manager内でテキスト入力モードを使用すると、ローカルにインストールされたIMEを使用できるため、リモートデスクトップにIMEをインストールする必要がありません。
ユーザー設定の変更
ユーザーの設定は、「Preferences」 (ユーザー設定) タブの設定画面で変更できます。これらのユーザー設定はブラウザ内にローカルに保存されるため、複数のコンピュータを使用してKeeper Connection Managerにアクセスする場合は、場所ごとに異なる設定を利用できます。設定画面では、Keeper Connection Managerインターフェースの言語を変更したり、Keeper Connection Manager接続で使用されるデフォルトの入力方式を変更したり、タッチデバイスを使用する場合のデフォルトのマウスエミュレーションモードを変更したりすることが可能です。十分な権限がある場合は、パスワードを変更したり、システムを管理したりすることもできます。
表示言語
Keeper Connection Managerインターフェースは現在、英語、オランダ語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ロシア語で使用できます。Keeper Connection Managerはデフォルトでは、使用中のブラウザの言語設定を確認して、適切な表示言語を決定しようとします。それに失敗した場合や、ブラウザがKeeper Connection Managerでまだサポートされていない言語を使用している場合は、英語が使用されます。
現在の表示言語を上書きしたい場合は、「Display language」 (表示言語) フィールドで別の言語を選択します。選択後は変更がすぐに反映されます。
パスワードの変更
システム管理者は、個々のユーザーが自分のパスワードを変更する権限を制限できるため、このセクションが常に利用できるとは限りません。ご利用のアカウントに権限がある場合は、ユーザー設定画面に「Change Password」 (パスワードを変更) セクションが表示されます。
パスワードを変更するには、現在のパスワードを入力し、適切な新しいパスワードを入力して、「Update Password」 (パスワードを更新) をクリックする必要があります。ログイン状態は維持され、変更が適用されるのは、次回からのログイン試行になります。
デフォルトの入力設定
Keeper Connection Managerには、複数のキーボード入力方式と複数のマウスエミュレーションモードが用意されています。これらの設定の多くは特にタッチデバイスに役立ちますが、その他は主に従来のデスクトップでの使用を目的としたものです。Keeper Connection Managerはデフォルトでは、ユーザーの人気が最も高いキーボードモードとマウスモードを使用しますが、好みや現在のデバイスに合わない場合は、これらのデフォルトを変更できます。
使用可能な選択肢は、前述したKeeper Connection Managerメニュー内の選択肢とよく似ており、これらの設定を変更すると、Keeper Connection Managerメニュー内で選択される今後の接続のデフォルト値に影響します。
接続の共有
接続を共有するには、まず管理者が共有プロファイルを作成する必要があります。 詳細については、管理者ドキュメントをご参照ください。
接続共有を開始するには、まず接続セッション内からCtrl+Shift+Win
(Macの場合は、Ctrl+Shift+Cmd
) を使用して、接続メニューを開きます。 接続用の共有プロファイルが1つでも存在する場合は、ユーザー名の横に「Sharing」 (共有) メニューが表示されます。
「Sharing」 (共有) をクリックすると、この接続の共有プロファイルの一覧が表示されます。
使用するプロファイルを選択してクリックすると、共有URLが作成され、このURLを共有することで誰でもこの接続セッションにアクセスできます。
このKeeper Connection Managerシステムにアカウントを持たないユーザーがセッションに接続すると、そのユーザーは (共有プロファイルの設定で「読み取り専用」が選択されていない限り)、この接続にフルアクセスできますが、ユーザーメニューや共有メニューは表示されません。
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