KeeperAI
KeeperPAMの特権セッション向けのAIによる脅威検出

概要
KeeperAIは、脅威検出、異常検知、特権セッションのビジュアル要約、コンテキストを踏まえた分析など、AIを活用したセキュリティ機能を備えたエージェント型サービスです。Keeperゲートウェイに組み込まれ、特権セッションやKeeperDBをはじめとするKeeperプラットフォームの機能強化に利用できます。
主な機能
自動セッション分析: セッションメタデータ、キーストロークログ、ビジュアル操作ログ、コマンド実行ログを分析し、異常な挙動を検出
脅威分類: 検出した脅威を自動的にカテゴリ分けし、リスクレベルを割り当て、アラートを生成して接続済みのSIEMプロバイダへイベントを送信
データベース管理: KeeperDBのデータベースセッションで、クエリ生成、最適化、データサイエンスワークフロー、人による確認を伴うクエリ承認、コンテキストを踏まえた分析を支援
柔軟なデプロイ: サードパーティ製、クラウドベース、オンプレミスでのLLM推論に対応
構成のカスタマイズ: 環境に合わせてリスクパラメータや検出ルールを調整可能
マルチプロトコル対応: すべての特権アクセスプロトコルでビジュアル分析機能を利用可能
動画の概要 (英語)
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セキュリティモデル
KeeperAIエージェントはお客様がホストするKeeperゲートウェイ上で実行され、OpenAI、Anthropic、AWS Bedrock、またはセルフホストのLLMなど、お客様が選択したAIプロバイダと直接通信します。KeeperPAMプラットフォームでは、ゼロ知識を維持しつつ、特権リソースに対するすべてのユーザー操作を監視できます。

対応プロトコル
KeeperAIエージェントは、特権セッション中にユーザーが入力するビジュアル操作とテキストの両方で動作します。KeeperPAMで利用可能な接続プロトコルはすべて対象で、以下を含みます。
RDP
VNC
SSH
データベース
Remote Browser Isolation (RBI)
Kubernetes
Telnet
KeeperDB
KeeperAIには、マルチモーダル入力 (テキストと画像の両方) に対応した大規模言語モデル (LLM) が必要です。
このビジョン機能は、RDP、VNC、RBIなどのプロトコルからのビジュアルセッションデータを分析するうえで不可欠です。これらのプロトコルでは、テキストベースのコマンドに加えて画面コンテンツをキャプチャして分析します。
LLMプロバイダとモデルを選ぶ際は、以下に対応していることを確認してください。
コマンドおよびクエリ分析のためのテキスト入力
ビジュアルセッション監視および画面キャプチャ分析のための画像入力
ビジョン対応モデルの例:
OpenAI GPT with Vision
Anthropic Claude
Google Gemini
ビジョン対応のAWS Bedrockモデル (例: Claude、Nova 2)
デプロイ前に、LLMプロバイダのドキュメントでビジョン機能を確認してください。
スクリーンショット
WindowsドメインコントローラーへのRDP

LinuxサーバーへのVNC

LinuxサーバーへのSSH

RBI - AWSコンソールの読み込み

KeeperDB - MySQLセッション

KeeperDB - AIアシスタント
KeeperAIはKeeperDB内でクエリやデータサイエンスタスクを支援します。読み取り専用の分析は直接実行でき、データを変更するクエリには人による承認が必要です。応答はアクティブなスキーマとセッションコンテキストに基づいて生成されます。

KeeperAIセットアップ
ステップ1 - Keeperゲートウェイの更新
Keeperゲートウェイは、お客様のAIプロバイダと連携する構成です。バージョン1.8.0以降を実行していることを確認してください。詳細なセットアップ手順はこのガイドをご参照ください。
ステップ2 - LLM連携
KeeperAIは大規模言語モデル (LLM) で脅威検出を行います。Keeperゲートウェイから任意のLLMと連携し、セッションデータを分析してセキュリティ上の示唆を得られます。この連携により、不審なパターンの検出や詳細なセッション要約が可能になります。
KeeperAIは複数のLLMプロバイダと連携できるよう設計されており、オンプレミスとクラウドのLLMを利用できます。
LLMプロバイダを構成する際は、テキストと画像の両方の入力に対応したモデルを必ず選択してください。ビジョン機能のないモデルはKeeperAIで正しく動作しません。特にビジュアル分析が必要なプロトコル (RDP、VNC、RBI) では問題となります。モデルの選び方は?
LLMプロバイダについてご不明な点がある場合は、pam@keepersecurity.comまでメールでお問い合わせください。迅速に対応いたします。
Dockerインストール方法
OpenAI-Compatible API
OpenAIの /chat/completions エンドポイントと同じリクエスト/レスポンス形式を実装したAPIプロバイダが利用できます。
構成
ゲートウェイに、LLMサービスへアクセスするための適切な権限が付与されていることを確認します。
ゲートウェイに以下の環境変数を構成します。インストール方法に応じた設定は、環境変数の構成方法をご参照ください。
KEEPER_GATEWAY_AI_BASE_URL には、有効なプロトコル接頭辞 (http:// または https://) を含める必要があります。欠けている場合、Keeperゲートウェイの起動時に構成エラーが発生します。
例
✅ https://your-llm-provider.com/v1
❌ your-llm-provider.com/v1
利用できるプロバイダの例 (一部抜粋)
AWS Bedrock
AWSのツールを使えば、インフラの運用なしに基盤モデルの利用を始められ、自社データでのカスタマイズやアプリへの安全な組み込みも行えます。
構成
ゲートウェイに割り当てられたIAMロールに、
AmazonBedrockFullAccessポリシーが付与されていることを確認します。AWSコンソールから、Amazon Bedrockの基盤モデルへのアクセスをリクエストします。
サポートされているモデル一覧から使用するモデルを選び、対応するモデルIDを控えておいてください。
ゲートウェイに以下の環境変数を構成します。環境変数の構成方法をご参照ください。
Keeperゲートウェイは標準のAWS認証情報解決に従います。
環境変数の明示的な認証情報 (
AWS_ACCESS_KEY_IDなど)AWS_PROFILE環境変数によるAWSプロファイル共有認証情報ファイル (
~/.aws/credentials)AWSインフラ上で実行する場合のIAMインスタンスロール
方法1: アクセスキー
方法2: 一時的な認証情報
方法3: AWSプロファイル
方法4: IAMインスタンスロール (ECS/EC2)
Google: Vertex
構成オプション1 (Express Mode APIキー)
Vertex AIコンソールで Get API Key からAPIキーを取得します。
構成オプション2 (サービスアカウント認証情報)
サービスアカウントとキーを作成します。
ゲートウェイに以下の環境変数を構成します。環境変数の構成方法をご参照ください。
KEEPER_GATEWAY_AI_CREDENTIALS には、ファイルパス、JSON文字列、またはbase64エンコードされたJSONを指定できます。
Azure OpenAI
構成
ゲートウェイに以下の環境変数を構成します。環境変数の構成方法をご参照ください。
Azure AI FoundryターゲットURIは、デプロイ済みモデルの推論呼び出しに使う一意のリージョン別HTTPSエンドポイント (https://<resource-name>.openai.azure.com/openai/deployments/<deployment-name>/chat/completions?api-version=<api-version>) です。デプロイメントページの「Endpoints」セクションで確認できます。
AIによる予測は本質的に確率的なものであり、常に正確であるとは限りません。LLMプロバイダおよびモデルの選択はユーザーの裁量によるものであり、KeeperAIは、AIがタスクを完全に理解し正しく解釈することを保証するものではありません。意思決定には、AIの出力の検証を組み込んでください。
ステップ3 - PAM構成の設定
[シークレットマネージャー] > [PAM構成] に移動します。
対象のリソースを選択し、KeeperAI機能セクションまでスクロールします。
設定を切り替えて有効化します。

ステップ4 - リソースでの脅威検知の有効化
PAMマシンおよびPAMデータベースのレコードはKeeperAI機能に対応しています。
選択したリソースの [PAM設定の編集] を行います。
[接続] タブに移動します。
[セッション録画] のすべてのオプションを有効化します。

[KeeperAI] タブに移動し、[KeeperAIを有効にする] トグルをオンにします。

デフォルトでは、KeeperAIがコマンドを適切なリスクレベルの分類に自動分類します。
より強い制御が必要な場合は、リスクレベルごとに [セッションを終了] を有効化できます。有効化すると、そのレベルに分類されたコマンドが実行された時点でセッションが直ちに終了します。
KeeperAIの例外とカスタムルール
[例外] ポップアップで、カスタムキーワードまたは正規表現パターンを定義できます。用意されたドロップダウンの例から選択するか、独自のプレーンテキストまたは正規表現文字列を入力します。これらのルールは、標準のKeeperAI検出ポリシー設定に加えて適用されます。
Monitor: アクションは許可したまま、AI要約を収集します。
Terminate: 一致時にセッションを直ちに終了します。

リスクレベルの分類
KeeperAIは脅威検知のため、コマンドを以下のリスクレベルに分類します。
重大: 直ちに対応が必要な深刻なセキュリティ上の脅威
高: 速やかに対処すべき重大なセキュリティ上の懸念
中: 監視が必要な潜在的なセキュリティ上の問題
低: 監視を要しない通常または無害な動作
セッション要約の確認
KeeperAIは、記録された各セッションにAI生成の要約を作成し、セキュリティチームがユーザー操作を迅速に把握できるようにします。要約を表示するには、監視対象リソースのオプションメニューを開き、[セッションアクティビティ] を選択します。
ボルトUIの [セッション録画] セクションにアクセスします。
レコードを右クリックするか、オプションアイコン
⋮をクリックして [セッションアクティビティ] を選択します。
オプション:
分析を開く: セッション行をクリックすると [セッション分析] ポップアップが開き、実行された各コマンドの詳細な要約が表示されます。
再生: [再生] ボタンをクリックすると、セッション録画をリアルタイムで再生できます。
ダウンロード: [ダウンロード] ボタンでセッション録画ファイルをローカルに保存し、オフラインで確認できます。
セッション記録ファイルをローカルにダウンロードする場合、これらのファイルは暗号化されておらず、機密情報を含んでいる可能性があります。組織のデータ保護ポリシーに従い、安全に保管・取り扱ってください。



SIEM連携
KeeperAIは、検出された脅威とリソース構成に対してARAMイベントを自動生成し、既存のセキュリティワークフローへの統合が可能です。
推奨事項は以下のとおりです。
脅威検出時のリアルタイム通知アラートの設定
接続済みSIEMプロバイダへのイベントログ送信
レビュー効率
特権セッションのレビューは、従来、レビュアーがセッション再生をリアルタイムに近い速度で視聴し、セキュリティやコンプライアンス上重要なコマンドと操作を特定する、手作業で時間のかかる作業でした。KeeperAIはフル再生の代わりに、コマンドごとの構造化された要約とリスク分類を提示するため、レビュアーは映像を視聴するのではなく、検出結果を読み取ることができます。
以下の表は、1件の記録済みセッションを評価するのに必要なレビュアー時間を、手動再生とKeeperAI要約レビューで比較したモデルです。
手動再生 (リアルタイム)
約30分
セッション時間と1:1
手動再生 (1.5〜2倍速)
約15〜20分
高速再生と、コマンド確認のための一時停止
KeeperAI要約レビュー
約1〜3分
コマンドごとの検出結果とリスクレベルを読む
このモデルでは、加速した手動再生と比較して、セッションあたりのレビュアー時間は推定85〜95%削減されます。セッションが長くなるほど、削減率はさらに大きくなります。
これらの数値は分析上の推定値であり、お客様環境での実測値ではありません。Keeperのゼロ知識アーキテクチャに沿い、Keeperはお客様のセッション内容やレビュアーの行動を調査しません。このモデルは、(1) 手動レビュー時間がセッション時間に比例して増えること、(2) 加速再生では一時停止を含めて1.5〜2倍の速度向上が得られること、(3) 要約レビュー時間はセッション長にかかわらずセッションごとにほぼ一定であること、を前提としています。実際の結果は、セッション長、コマンド密度、レビュアーの習熟度、組織のポリシーによって異なります。
削減効果がスケールする理由
手動レビュー時間はセッションの長さに比例して増えます。2時間のセッションは30分のセッションの約4倍の視聴時間が必要です。KeeperAIの要約レビューは、実際の経過時間ではなく重要なコマンド数に比例して増えます。そのため、セッションが長く、アイドル時間が多いほど、時間削減の効果は大きくなります。
よくある質問
Q: KeeperAIで自分のLLMモデルを使用できますか?
A: はい。OpenAIの /chat/completions APIエンドポイントに準拠するプロバイダであれば利用できます。モデルはテキストと画像の両方の入力 (マルチモーダル/ビジョン機能) に対応している必要があります。
Q: KeeperAIはリアルタイムで動作しますか? A: はい。ユーザーが入力するたびに特権セッションをリアルタイムで分析し、完了したセッション録画と分析結果を暗号化ファイルに保存して、あとから確認できます。
Q: ビジョン対応モデルが必要なのはなぜですか? A: KeeperAIはGUIプロトコル (RDP、VNC、RBI) 向けにスクリーンショットをセッションテキストとともに送信するため、モデルは画像入力を受け付ける必要があります。SSH、Telnet、データベースプロトコルはテキストのみですが、マルチモーダルモデルであれば問題なく動作します。迷った場合はビジョン対応モデルを選ぶと、すべてのケースをカバーできます。
Q: KeeperAIは機密情報をどのように扱いますか? A: KeeperAIはセッション録画と分析結果を暗号化ファイルとして保存します。これらのファイルは、セッション録画の閲覧権限を持つお客様のみが復号できます。今後のリリースでは、機微な個人情報 (PII) の検出機能が強化され、PIIをLLMに送信する前に削除するオプションや、LLMの応答からPIIを除去する機能が追加される予定です。
Q: ゲートウェイ、LLMプロバイダ、Keeperのシステム間でデータはどのように流れますか? A: データの流れは以下のとおりです。
ゲートウェイ ↔ LLMプロバイダ: Keeperゲートウェイから構成済みのLLMプロバイダへ、暗号化HTTPSで直接通信し、セッションコマンドをリアルタイムに分析します。
ゲートウェイ → Keeper: LLM分析の受領後、ゲートウェイ上でセッションデータと分析結果をすべて固有のレコードキーで暗号化してから、Keeperのエンドポイントへ送信して保存します。
Q: KeeperAIはインターネットに接続されていない環境 (エアギャップ環境) でも使用できますか? A: はい。ビジョン対応モデルを使用したオンプレミスLLMデプロイメントにより、サードパーティまたはインターネット経由のサービスではなくローカルサービスと連携できます。セルフホストモデルがマルチモーダル入力 (テキストと画像) に対応していることを確認してください。
Q: セッション分析1回あたりの想定コストはどれくらいですか? A: プロトコルごとにシステムプロンプトが異なるため、トークン数は変動します。おおよそのシステムプロンプトサイズは以下のとおりです。
TUI / SSH / Telnet
約3,200
GUI / RDP / VNC
約3,200
RBI
約2,500
KeeperDB
約2,500
ユーザープロンプトはコマンド長に応じておおよそ15〜50トークンが追加されるため、1リクエストあたりの合計は3,500〜4,000トークン程度です。
送信するスクリーンショットごとに、それに加えて画像トークンが発生します。モデルによって計算式は異なりますが、おおよそ以下のとおりです。
image_tokens ≈ (width × height) / 700
セッション終了時の全体要約では、システムメッセージが約2,000トークンです。ユーザープロンプトはセッション長に応じて増加し、10コマンドでおおよそ100トークンからスケールします。
ビジョン対応モデルは料金体系が異なる場合があります。マルチモーダル料金の詳細はLLMプロバイダにご確認ください。RDP/VNC/RBIセッションの画像分析は、分析した画面キャプチャ数に応じて追加コストが発生します。
Q: モデルの選び方は? A: モデル選択は、速度、精度、コストのトレードオフです。小さいモデル (40億〜200億パラメータ) は安価で高速、大きいモデルは精度が高い一方で遅く高価です。
4B〜20B
Gemma 3 4B、Haiku
高速、低コスト、多くのセッションに適する
20B〜70B
Haiku、Mistral 7B
バランスが良い。推奨の出発点
70B〜120B+
Sonnet、GPT-4o
精度が高い。低速で高コスト
Q: モデルがビジョン機能に対応しているか確認するには? A: LLMプロバイダのドキュメントで、モデルがマルチモーダル入力 (テキストと画像) に対応していることを確認してください。モデル仕様で「vision」「multimodal」「image input」「visual understanding」などのキーワードを探します。不明な場合は pam@keepersecurity.com までお問い合わせください。
Q: サードパーティのLLMプロバイダに送信されるデータと、その保護方法は? A: コマンドテキストと再構成された画像 (RDP、VNC、RBIなどのビジュアルプロトコル向け) は、暗号化HTTPSで構成済みのLLMプロバイダへ送信されます。LLMの応答は、Keeperクラウドに保存する前に暗号化されます。すべてのトラフィックはゲートウェイからLLMプロバイダへ直接行われます。ゼロ知識とゼロトラストを維持するため、プライベートキーによる暗号化を経ずにKeeperへ送られるトラフィックはありません。
Q: コンプライアンス報告用に脅威検知データをエクスポートできますか? A: はい。[セッション分析] ポップアップから分析データをJSON形式でエクスポートし、コンプライアンス報告に利用できます。
最終更新

