ヘルスチェック
自動ヘルスチェックによるKCMの状態確認
Keeperコネクションマネージャー (KCM) では、定期的に自動ヘルスチェックが実行されます。このヘルスチェックにより、guacdサービスへ正常に接続できるかどうか、認証サブシステムが適切に応答しているか、またKCMのライセンスがまもなく期限切れにならないかを確認します。
ヘルスチェックには、システムの状態を自動的に確認できるREST APIエンドポイントが用意されています。このエンドポイントには、.../api/ext/healthcheck/full に対してGETリクエストを送信することでアクセスでき、認証は不要です。
たとえば、KCMが kcm.example.net で稼働している場合、次のcurlコマンドを実行するとヘルスチェックの状態を取得できます。
curl https://kcm.example.net/api/ext/healthcheck/fullKCMサーバーが正常に稼働しており、ライセンスも有効な場合、以下のようなJSONレスポンスが返されます。
{ "licensed": true, "licenseExpiresSoon": false, "healthy": true }サーバーの状態に問題がある場合や、ライセンスが無効な場合には、上記JSON内に含まれる各フラグの値が異なります。ヘルスチェックのレスポンスJSONに含まれるフラグの意味は次のとおりです。
licensed
KCMのライセンスが現在有効かどうかを示します。ライセンスが有効かつ期限内の場合はtrue、無効または期限切れの場合はfalseになります。
licenseExpiresSoon
KCMのライセンスは有効であるものの、まもなく期限切れになるかどうかを示します。期限切れが差し迫っていない場合はfalse、早急な更新が必要な場合はtrueになります。「まもなく」と判断する期間は設定で変更できます。デフォルトでは、ライセンスの有効期限が次の1週間以内に到来する場合に該当します。なお、licensedがfalseの場合、このプロパティはレスポンスに含まれません。
healthy
guacdサービスおよびKCMの認証システムの可用性を確認した結果に基づき、KCMサーバーが正常かどうかを示します。いずれかが応答しない場合はfalse、両方とも正常に応答している場合はtrueになります。
ヘルスチェックの動作は、以下の設定プロパティ(RPMインストール時)または環境変数(Dockerインストール時)で変更できます。
healthcheck-interval
HEALTHCHECK_INTERVAL
ヘルスチェックを実行する間隔 (秒) を指定します。エンドポイントへのリクエストとは独立して、この間隔に従い定期的にヘルスチェックが実行されます。エンドポイントへのアクセスでは、直近のチェック結果が返されます。デフォルトは5秒です。
healthcheck-license-grace-period
HEALTHCHECK_LICENSE_GRACE_PERIOD
ライセンスを「まもなく期限切れ」と判断するまでの日数を指定します。この期間に入ると、ライセンス自体は有効であっても、ヘルスチェックのレスポンスでは licenseExpiresSoon がtrueになります。デフォルトでは、ライセンスの有効期限が7日以内の場合に該当します。
healthcheck-base-uri
HEALTHCHECK_BASE_URI
認証サービスの可用性を確認するために、ヘルスチェックで使用するKCMサーバーのベースURIを指定します。このURIはKCM自身からローカルネットワーク経由で到達できれば十分です。デフォルトでは http://localhost:8080 が使用されます。
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