JetBrainsプラグイン
JetBrains IDE向けKeeperシークレットマネージャープラグイン
概要
JetBrains IDEは、世界中の開発者に広く利用されている強力な統合開発環境で、さまざまなプログラミング言語やフレームワークでのアプリケーション開発に活用されています。Java、Python、JavaScriptなど、どの対応言語で開発する場合でも、コーディングからデバッグ、デプロイまでを包括的に支援する機能を備えています。
Keeper Securityプラグインを導入すると、JetBrains IDE上でKeeperボルトと連携できるようになり、開発ワークフローにおけるシークレット管理をより簡単かつ安全に行えます。このプラグインを利用することで、開発者はハードコードされたシークレットをボルト参照に置き換え、機密情報を明らかにすることなく、認証情報を注入したコマンドを実行できます。
機能
シークレット管理: JetBrains IDEからKeeperボルトを使用してシークレットの保存・取得・生成が可能
安全な実行: .envファイルを処理し、Keeperボルトから注入されたシークレットを使用してコマンドを実行
フォルダ管理: Keeperボルトフォルダを選択・管理し、シークレットを整理して保存
レコード操作: 新しいレコードの作成、既存レコードの更新、フィールド参照の取得
クロスプラットフォーム対応: Windows、macOS、Linux
要件
KeeperコマンダーCLI
システムにインストールおよび認証されている必要があります
Keeperコマンダーインストール手順を参照の上ダウンロード
Keeper Securityアカウント: ボルトアクセスを含む有効なサブスクリプション
システム要件
JetBrains IDE: バージョン2021.1以降 (IntelliJ IDEA、PyCharm、WebStorm、PhpStorm、RubyMine、CLion、GoLand対応)
Java: バージョン11以降
Python: バージョン3.6以降 (KeeperコマンダーCLIに必要)
セットアップ
インストール (JetBrains Marketplaceを使用)
JetBrains IDEを開く
[File] → [Settings] → [Plugins] (macOSの場合は [IntelliJ IDEA] → [Preferences] → [Plugins])
「Keeper Security」を検索
[Install] をクリックしてIDEを再起動
認証
KeeperコマンダーCLIを通じて、次の2つの方法で認証を行えます。
生体認証ログイン
# Keeperにログイン
keeper shell
# 生体認証を登録
biometric register
# 指示に従って生体認証を設定永続ログイン
# Keeperにログイン
keeper shell
# デバイスを永続ログイン用に登録
this-device register
# 永続ログインを有効化
this-device persistent-login on
# 設定を確認
this-deviceプラグイン認証の確認
任意のJetBrains IDEを開く
[Tools] → [Keeper Vault] → [Check Keeper Authorization]
認証ステータスが「成功」と表示されることを確認
使用方法
すべてのKeeper操作は次の方法で利用できます。
メインメニュー: [Tools] → [Keeper Vault] → [Action]
コンテキストメニュー: エディタ内で右クリック → [Action]
使用できるコマンド
Check Keeper Authorization
Keeper CLIのインストールと認証状態を確認します
接続問題のトラブルシューティングや設定確認に使用
Get Keeper Secret
ボルト内の既存シークレットを参照として挿入します
保存済みシークレットを値を表示せずに取得
Add Keeper Record
選択したテキストをボルト内のシークレットとして保存し、参照に置き換えます
ハードコードされたシークレットをKeeper参照に置き換え
Update Keeper Record
選択したテキストで既存のボルトレコードを更新します
参照を維持したまま既存シークレットの内容を更新
Generate Keeper Secret
安全なパスワードを生成してボルトに保存します
新しい安全な認証情報を自動で作成
Get Keeper Folder
新規レコードを整理するためのボルトフォルダを選択します
特定のフォルダにシークレットを整理して保存
Run Keeper Securely
.env ファイルからシークレットを注入してコマンドを実行します
実行時にボルトシークレットを利用してアプリを安全に実行
基本的なシークレット管理
既存シークレットの取得
# シークレット参照を挿入したい位置にカーソルを置く
database_password = |
# 使用手順: Tools → Keeper Vault → Get Keeper Secret
# ボルトからレコードとフィールドを選択
# 実行結果:
database_password = keeper://abc123def456/field/password新規シークレットの追加
// シークレット文字列を選択
const apiKey = "sk-1234567890abcdef";
// 使用: 右クリック → Add Keeper Record
// タイトルとフィールド名を入力
// 結果:
const apiKey = keeper://new-record-uid/field/api_key;安全なパスワードの生成
# カーソルを置く
admin_password: |
# 使用: Tools → Keeper Vault → Generate Keeper Secret
# レコード情報を入力
# 結果:
admin_password: keeper://generated-record-uid/field/passwordセキュアコマンド実行
環境ファイル設定
.env ファイルにKeeper参照を含めます。
DATABASE_URL=keeper://db-record-uid/field/connection_string
API_KEY=keeper://api-record-uid/field/key
SECRET_KEY=keeper://app-record-uid/field/secret
JWT_SECRET=keeper://auth-record-uid/field/jwt_keyシークレットを注入してコマンドを実行
プロジェクト内で右クリック → [Run Keeper Securely]
.envファイルを選択または確認実行するコマンドを入力 (例:
python3 app.py)プラグインがシークレットを取得し、環境変数を注入したターミナルを生成
# プラグインは実際の値を使用してコマンドを実行します
python3 app.py
# 環境変数の内容
# DATABASE_URL=postgresql://user:pass@host:5432/db
# API_KEY=ak_live_1234567890abcdef
# SECRET_KEY=super-secret-key-value
# JWT_SECRET=eyJhbGciOiJIUzI1NiIsInR5cCI6IkpXVCJ9...完全なワークフローの例
# 1. ハードコードされたシークレットを使用した状態 (非推奨)
import os
import requests
DB_PASSWORD = "hardcoded_password_123"
API_TOKEN = "secret_api_token_xyz"
# 2. ボルト参照に置き換え
# 使用方法: 各シークレットに対して Add Keeper Record を実行
DB_PASSWORD = keeper://db-creds-uid/field/password
API_TOKEN = keeper://api-creds-uid/field/token
# 3. 安全な実行用に .env ファイルを作成
# .env の内容
# DB_PASSWORD=keeper://db-creds-uid/field/password
# API_TOKEN=keeper://api-creds-uid/field/token
# 4. アプリケーションを安全に実行
# 使用方法: Run Keeper Securely で "python3 my_app.py" を実行
アクションリファレンス
Check Keeper Authorization
Keeper CLIのインストールおよび認証状態を確認します。
使用方法: [Tools] → [Keeper Vault] → [Check Keeper Authorization]
目的: 接続の問題をトラブルシューティングし、設定を確認する
Get Keeper Secret
ボルト内の既存シークレットを参照として取得します。
使用方法: カーソルを合わせてから [Tools] → [Keeper Vault] → [Get Keeper Secret]
プロパティ
入力: エディタ内のカーソル位置
出力: カーソル位置にKeeper参照を挿入
形式:
keeper://record-uid/field/field-name
Add Keeper Record
選択したテキストから新しいボルトレコードを作成し、参照に置き換えます。
使用方法: テキストを選択し、右クリック → [Add Keeper Record]
プロパティ
入力: シークレットを含む選択テキスト
出力: 選択テキストをKeeper参照に置き換え
入力項目: レコードタイトル、フィールド名
Update Keeper Record
選択したテキストを使用して既存のボルトレコードを更新します。
使用方法: テキストを選択し、右クリック → [Update Keeper Record]
プロパティ
入力: 更新後のシークレットを含む選択テキスト
出力: テキストを既存のレコード参照に置き換え
選択: 更新対象のレコードとフィールドを選択
Generate Keeper Secret
安全なパスワードを生成してボルトに保存します。
使用方法: カーソルを合わせてから [Tools] → [Keeper Vault] → [Generate Keeper Secret]
プロパティ
入力: カーソル位置
出力: 生成された安全なパスワード参照
設定: 強力なパスワードを自動生成
Get Keeper Folder
新しいレコードを整理するためのボルトフォルダを選択します。
使用方法: [Tools] → [Keeper Vault] → [Get Keeper Folder]
プロパティ
目的: 新規レコードのデフォルト保存先フォルダを設定
適用範囲: 現在のワークスペースまたはプロジェクト
永続性: 選択内容はIDEセッション間で保持されます
Run Keeper Securely
.env ファイルからシークレットを注入してコマンドを実行します。
使用方法: プロジェクト内で右クリック → [Run Keeper Securely]
ngプロパティ
入力: Keeper参照を含む
.envファイル処理内容: ボルトから実際のシークレット値を取得
出力: 環境変数が注入されたターミナル
セキュリティ: IDEやファイルシステム上でシークレット値を表示しません
対応プラットフォーム
Linux: Ubuntu 18.04+、CentOS 7+、RHEL 7+、Debian 9+、Fedora 30+
macOS: 10.14以降 (Mojave以上)
Windows: Windows 10+、Windows Server 2016+
要件
JetBrains IDE
IntelliJ IDEA 2021.1+
PyCharm 2021.1+
WebStorm 2021.1+
PhpStorm 2021.1+
RubyMine 2021.1+
CLion 2021.1+
GoLand 2021.1+
DataGrip 2021.1+
Rider 2021.1+
依存関係
Java Runtime: 11以上 (JetBrains IDEに含まれる)
Python: 3.6以上 (KeeperコマンダーCLI用)
pip: 最新バージョン (CLIインストール用)
最終更新

