Azure SQL

Keeperを使用したAzure SQL Databaseの管理者/通常ユーザーのローテーション

概要

本ページでは、Keeperローテーションを使用して、Azure環境でAzure SQLデータベースのユーザーアカウントと管理者アカウントのパスワードをローテーションする方法について取り扱います。Azure SQLはAzureのマネージドリソースで、SQLの管理者認証情報がPAMデータベースレコードタイプで定義され、SQLユーザーの設定がPAMユーザーレコードタイプで定義されています。

AzureマネージドSQLデータベースでは、Azure SDKを使用してデータベース管理者アカウントのパスワードをローテーションします。通常のデータベースユーザーのパスワードをローテーションするために、Keeperは指定された管理者認証情報を使用してDBインスタンスに接続し、パスワードの変更に必要なSQLステートメントを実行します。Azureの概要については、こちらのページをご参照ください。

要件

本ページでは、以下がすでに実行されていることを前提としています。

1. PAMデータベースレコードを設定

PAMデータベースレコードには、管理者認証情報へのリンクと、AzureのSQL Serverに接続するために必要な構成が含まれています。Keeperローテーションは、これらの設定を使用して、Azure SQL Serverインスタンスの通常のデータベースユーザーアカウントのパスワードをローテーションします。これらの管理者認証情報には、データベースユーザーアカウントの認証情報を正常に変更するための十分なデータベースアクセス権も必要です。

以下は、PAMデータベースレコードの必須フィールドとなります。

フィールド
説明

タイトル

レコードの名前 (Azure SQL Adminなど)

ホスト名またはIPアドレス

データベースサーバー名 (testdb-sql.mssql.database.azure.comなど)

ポート

デフォルトポートはポートマッピングを参照 例: 1433

SSLの使用

データベースにSSLが設定されている場合は、接続する前にSSL検証を実行します

管理者認証情報

PAMユーザーがローテーションを実行する管理者アカウントのユーザー名を提供。DBユーザーテーブルの管理者のホストが%以外の場合は、USERNAME@SERVERNAMEのようにユーザー名にホストの値を追加します

接続データベース

データベースサーバーに接続するときに使用されるオプションのデータベース。 たとえば、MS SQL Serverはデータベースを必要とするため、デフォルトでmasterとなります

データベースID

Azureデータベースサーバーの名前 (testdb-sql)

データベースタイプ

mssql

プロバイダグループ

Azureリソースグループ名

プロバイダリージョン

Azureリソースリージョン (East USなど)

備考:プロバイダグループ、プロバイダリージョン、データベースIDを追加すると、Azure SDKを使用してPAMデータベースレコードを管理できるようになります。

管理者認証情報がリンクされたこのPAMデータベースレコードは、要件で作成したKSMアプリケーションに共有されている共有フォルダに格納されている必要があります。この特権アカウントへのアクセスが必要なのはKSMアプリケーションのみであり、どのユーザーとも共有する必要はありません。

2. PAM構成を設定

注: 環境に対して既にPAM構成を設定済みの場合は、この手順を省略できます。

新しいPAM構成を作成する場合は、Keeperボルトにログインし、左側のメニューから[シークレットマネージャー][PAM構成]タブの順に選択して、[新規構成]をクリックします。 以下は、PAM構成レコードの必須フィールドとなります。

フィールド
説明

タイトル

設定名 (Azure DB Configurationなど)

環境

Azure Networkを選択

ゲートウェイ

Keeperシークレットマネージャーアプリケーションで構成され、要件のAzure SQLデータベースにネットワークでアクセスできるゲートウェイを選択します

アプリケーションフォルダ

PAM構成が格納されている共有フォルダを選択します。PAMユーザーが格納されている共有フォルダ内に配置することを推奨します。

Azure ID

このAzureインスタンスの固有のID。参考用のため任意のIDを指定できますが、短くすることをお勧めします 例:Azure-prod

クライアントID

アプリケーションの登録時にAzure ADによってアプリに割り当てられた固有のアプリケーション (クライアント) ID

クライアントシークレット

Azureアプリケーションのクライアントのクレデンシャルシークレット

サブスクリプションID

Azureサービスを使用するためのサブスクリプション (従量課金制) を識別するUUID

テナントID

Azure Active DirectoryのUUID

PAM構成レコードで構成できるすべてのフィールドの詳細については、こちらのページをご参照ください。

3. 1つまたは複数のPAMユーザーレコードを設定

Keeperローテーションにより、PAMデータベースレコードの認証情報を使用して、Azure環境のPAMユーザーレコードをローテーションします。PAMユーザーの認証情報は、要件で作成したKSMアプリケーションに共有されている共有フォルダに格納されている必要があります。

以下は、PAMユーザーレコードの必須フィールドとなります。

フィールド
説明

タイトル

Keeperのレコードタイトル (Azure DB User1など)

ログイン

ローテーションするアカウントの大文字と小文字の区別があるユーザー名。DBユーザーテーブルのユーザーのホストが%以外の場合は、USERNAME@SERVERNAMEのようにユーザー名にホスト値を追加します

パスワード

アカウントパスワードはオプションです。空白の場合はローテーションで設定されます

接続データベース

データベースサーバーに接続するときに使用されるオプションのデータベース。 たとえば、MS SQL Serverはデータベースを必要とするため、デフォルトでmasterとなります

4. レコードのローテーションを設定 - Azure MySQLデータベースユーザー

手順3のPAMユーザーレコードを選択し、編集して[パスワードローテーション設定]を開きます。

  • 適切なスケジュールとパスワードの複雑さを選択します。

  • [ローテーション設定]では、以前に設定したPAM構成を使用する必要があります。

  • [リソースクレデンシャル]フィールドで、手順1で設定されたPAMデータベース認証情報を選択する必要があります。

  • 保存すると、ローテーションボタンが有効になり、必要に応じて、または選択したスケジュールに基づいてローテーションできるようになります。

PAMユーザーのレコードに対するedit権限を持つユーザーならだれでも、そのレコードのローテーションを設定できます。

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