Azure MariaDBデータベース

Keeperを使用したAzure MariaDBデータベースの管理者/通常ユーザーのローテーション

概要

このガイドでは、Keeperローテーションを使用して、Azure環境でAzure MariaDBのユーザーアカウントと管理者アカウントのパスワードをローテーションする方法について説明します。Azure MariaDBはAzureのマネージドリソースで、MariaDBの管理者のクレデンシャルがPAMデータベースレコードタイプで定義され、MariaDBユーザーの設定がPAMユーザーレコードタイプで定義されています。

Azure Managed MariaDBデータベースでは、Azure SDKを使用してデータベース管理者アカウントのパスワードをローテーションします。通常のデータベースユーザーのパスワードをローテーションするために、Keeperは指定された管理者クレデンシャルを使用してDBインスタンスに接続し、パスワードの変更に必要なSQLステートメントを実行します。Azureネットワークでのローテーションプロセスの大まかな概要は、こちらのページをご参照ください。

前提条件

このガイドでは、以下の作業がすでに実行されていることを前提としています。

  • Keeperシークレットマネージャーが企業およびロールに対して有効になっていること

  • Keeperローテーションがご利用のロールに対して有効になっていること

  • Keeperシークレットマネージャーアプリケーションが作成済みであること

  • Keeperローテーションゲートウェイがすでにインストールされて動作しており、Azure MariaDBサーバーデータベースと通信できること

  • Azure環境がKeeperのドキュメントに従って設定されていること

1. PAMデータベースレコードを設定

PAMデータベースレコードには、管理者のクレデンシャルと、AzureのMariaDBサーバーに接続するために必要な設定が含まれています。Keeperローテーションは、これらの指定された設定を使用して、Azure MariaDBサーバーインスタンスの通常のデータベースユーザーアカウントのパスワードをローテーションします。指定されたこれらの管理者のクレデンシャルには、データベースユーザーアカウントのクレデンシャルを正常に変更するための十分なデータベースアクセス権も必要です。

以下は、PAMデータベースレコードの必須フィールドとなります。

フィールド
説明

タイトル

Keeperのレコードタイトル、例:Azure MariaDB Admin

ホスト名またはIPアドレス

データベースサーバー名、例: testdb-mariadb.mariadb.database.azure.com

ポート

デフォルトポートはポートマッピングを参照 例: mariadb=3306

SSLの使用

データベースにSSLが設定されている場合は、接続する前にSSL検証を実行することを確認します

ログイン

ローテーションを実行する管理者アカウントのユーザー名。DBユーザーテーブルの管理者のHost値が%以外の場合は、USERNAME@SERVERNAMEのようにユーザー名にHost値を追加します

パスワード

管理者アカウントのパスワード

データベースID

Azureデータベースサーバーの名前(testdb-mariadb

データベースタイプ

mariadbまたはmariadb-flexible

プロバイダグループ

Azureリソースグループ名

プロバイダリージョン

Azureリソースリージョン(East US

注意:プロバイダグループ、プロバイダリージョン、データベースIDを追加すると、Azure SDKを使用してPAMデータベースレコードを管理できるようになります。

管理者のクレデンシャルを含むこのPAMデータベースレコードは、前提条件で作成したKSMアプリケーションで共有される共有フォルダに格納されている必要があります。この特権アカウントへのアクセスが必要なのはKSMアプリケーションのみであり、どのユーザーとも共有する必要はありません。

2. PAMの設定を指定

Azure環境のPAM設定が作成済みの場合は、マシンユーザーのローテーションに必要なその他のリソースクレデンシャルを既存のPAM設定に追加すればよいだけです。

新しいPAM設定を作成する場合は、Keeperボルトにログインし、左側のメニューから[Secrets Manager]、[PAM設定]タブの順に選択して、[新規設定]をクリックします。 以下は、PAM設定レコードの必須フィールドとなります。

フィールド
説明

タイトル

設定名、例:Azure DB Configuration

環境

選択:Azure Network

ゲートウェイ

Keeperシークレットマネージャーアプリケーションで設定され、前提条件のAzure MariaDBデータベースにネットワークでアクセスできるゲートウェイを選択します

アプリケーションフォルダ

手順1のPAMデータベースレコードを含む共有フォルダを選択します

管理者クレデンシャルレコード

手順1で作成したPAMデータベースレコードを選択します これは、管理者のクレデンシャルが格納された、ディレクトリユーザーアカウントのクレデンシャルをローテーションするための十分な権限を持つレコードです

Azure ID

このAzureインスタンスの一意のID。これは参考用のため、何を指定してもよいですが、短くすることをお勧めします 例:Azure-Prod

クライアントID

アプリケーションの登録時にAzure ADによってアプリに割り当てられた一意のアプリケーション(クライアント)ID

クライアントシークレット

Azureアプリケーションのクライアントのクレデンシャルシークレット

サブスクリプションID

Azureサービスを使用するためのサブスクリプション(従量課金制)を識別するUUID

テナントID

Azure Active DirectoryのUUID

PAMネットワーク設定レコードの設定可能なすべてのフィールドの詳細は、こちらのページをご参照ください。

3. 1つまたは複数のPAMユーザーレコードを設定

Keeperローテーションは、PAMデータベースレコードのクレデンシャルを使用して、Azure環境のPAMユーザーレコードをローテーションします。PAMユーザーのクレデンシャルは、前提条件で作成したKSMアプリケーションで共有される共有フォルダに格納されている必要があります。

以下の表に、PAMユーザーレコードの必須フィールドをすべて一覧で表示します。

フィールド
説明

タイトル

Keeperのレコードタイトル(Azure MariaDB User1

ログイン

ローテーションするアカウントの大文字と小文字の区別があるユーザー名。DBユーザーテーブルのユーザーのHost値が%以外の場合は、USERNAME@SERVERNAMEのようにユーザー名にHost値を追加します

パスワード

アカウントパスワードはオプションです。空白の場合はローテーションで設定されます

4. レコードのローテーションを設定 - Azure MariaDBユーザー

手順3で設定したPAMユーザーのレコードを選択し、そのレコードを編集して[パスワードローテーション設定]を開きます。

  • 適切なスケジュールとパスワードの複雑さを選択します。

  • [ローテーション設定]では、以前に設定したPAM設定を使用する必要があります。

  • [リソースクレデンシャル]フィールドで、手順1で設定されたPAMデータベースクレデンシャルを選択する必要があります。

  • 保存すると、ローテーションボタンが有効になり、必要に応じて、または選択したスケジュールでローテーションできるようになります。

PAMユーザーのレコードに対するedit権限を持つユーザーならだれでも、そのレコードのローテーションを設定できます。

ローテーション設定画面に適切な管理者クレデンシャルが表示されていない場合は、Secrets Manager > [PAM設定]に移動し、必要なリソースクレデンシャルを追加します。

5. レコードのローテーションを設定 - Azure MariaDB管理者

手順1で設定したPAMデータベースのレコードを選択し、そのレコードを編集して[パスワードローテーション設定]を開きます。

  • 適切なスケジュールとパスワードの複雑さを選択します。

  • [ローテーション設定]では、以前に設定したPAM設定を使用する必要があります。

  • [リソースクレデンシャル]フィールドで、手順1で設定されたPAMデータベースクレデンシャルを選択する必要があります。

  • 保存すると、ローテーションボタンが有効になり、必要に応じて、または選択したスケジュールでローテーションできるようになります。

ローテーション設定画面に適切な管理者クレデンシャルが表示されていない場合は、Secrets Manager > [PAM設定]に移動し、必要なリソースクレデンシャルを追加します。

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